公開中の映画「クワイエットプレイス」を見たのでゴリゴリにネタバレしながらレビュー書いていきます。
「音を立ててはいけないらしい」ぐらいの前情報だけ持って見に行ったのですが見終わった自分としては前情報見なくてよかったなと感じました。
というもの「音をたてたら何が起こるのか」というのが作品を楽しむための1つの醍醐味なのでそこを少しでも知っちゃうと台無し感があります。
なのでこれからネタバレ含みの記事書きますけどこれから見に行くって人はこの記事とじて劇場に行った方がよいですよ。そっちの方が絶対楽しめるから。
ってことで感想を書いていきます~
「クワイエットプレイス」のあらすじ
「ボーダーライン」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラントが主演、ブラントの夫でもある俳優のジョン・クラシンスキーが監督・脚本を手がけ、全米でスマッシュヒットを記録したサスペンスホラー。ブラントが主人公となる一家の母親エヴリンに扮し、エヴリンを支える夫のリーをクラシンスキーが自ら演じ、夫婦共演も果たした。聴覚障害を持つ娘役は、自身も同じ障害を持つ「ワンダーストラック」のミリセント・シモンズ。音に反応して人間を襲う「何か」によって人類が滅亡の危機に瀕した世界で、「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、生き延びている家族がいた。彼らは会話に手話を使い、歩くときは裸足で、道には砂を敷き詰め、静寂とともに暮らしていた。しかし、そんな一家を想像を絶する恐怖が襲う。
引用:映画.com
序盤なぜ音を立てていけないのか引き込まれる
何かが起きて80日くらいたった後の荒れ果てたスーパーの店内からストーリーが始まるのですが、そこにいるのは5人家族1組だけで物音を立てないように行動している様子。
陳列棚からものを取るのもゆっくり、陳列棚から落ちそうになったおもちゃを娘がヘッドスライディングして受け止めるくらいとにかく音をたてないように必死。
ひたすら音を立ててはいけない世界ということを強調していて「何故音を立ててはいけないのか」「音を立てたら何が起こるのか」という疑問が浮かび上がりめちゃくちゃ引き込まれました。
末っ子がおもちゃの音鳴らした時の「あっこいつやりやがったな感」がすっごい
視聴者に「音をたてるとヤバいらしい」という世界観を植え付けてスーパーからでて家まで行くために5人家族が1列に並んで歩いてくんだけど、なぜか最後尾を歩くのは末っ子のボー。普通、母→子供たち→父ていう順番で歩いた方がよさそうじゃない?
っでそのボーが手にスーパーでゲットしたスペースシャトルの音のなるおもちゃもってるんですよ。
絶対鳴るじゃん。絶対音鳴るじゃん。何で音が鳴っちゃダメかはわからないけど絶対鳴らしちゃダメじゃんってヒヤヒヤしてみてたらやっぱ鳴るんだよね。
もうガキンチョが音の出るおもちゃ持ってるってだけフラグ立ちまくりですから。
突如末っ子が立ち止まりスイッチを押してしまい鳴り響く大音量の電子音。
音に気付いたパパが急いでおもちゃを取り上げようとダッシュするけど間に合わず
「おお!音が鳴ったら何が起きるんだ!」と夢中になってみていると
ピピピピピピピっっ!!!!
疾風の如くかけるクリーチャーに末っ子が殺されてしまいました。もうほんと一瞬。
なるほど「音を立てるとクリーチャーに食われる」という世界なんだということがこれでわかりました。
末っ子を一番最初に殺すとかすごい可哀そうですけどこのシーンのおかげで疑問に感じていた音を立ててはいけない理由が分かるわけですね。サンキューボー。
音を立てちゃいけないのに出産するとか正気じゃない
ボー死んでから何百日かった後シーンまで一気に進むんですがそこで嫁のお腹が大きくなってるんですよね。妊娠ね。
いや普通音をたてちゃいけない世界で子づくりしなくない?絶対出産の時は声出るじゃん?仮にそこ耐えても生まれたての赤ちゃんとかクリーチャーホイホイなわけでさ。絶体絶命じゃん?
ボーが死んだ悲しみからの行動かもしれないけど視聴者が抱く絶望感はハンパないよね。
森の中で発狂おじさんを見て極限状態の人間はこうなるんだと思った
パパと息子で川に魚を捕りに行った帰り、山道で出会ってしまったヤバめのおじさん。
足元には奥さんか誰かの死体が横たわっていて見るからにどうにかなってしまいそうな緊迫した空気が流れてます。そして突如叫びだすおじさん。
パパは息子をつれて猛ダッシュ!
あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”っっ!!!!
漏れなく駆け付けたクリーチャーに発狂おじさんは殺されるわけですが、「ヤバイおじさんだったなぁ」と思うと同時に「音をたてることすらできない世界の生きづらさと大事な人?を失った悲しみで極限状態になった人間はこうなるのかもなぁ」などと感じました。
めちゃめちゃ疲れる1時間30分だった
なんやかんやクリーチャーの弱点を見つけて「よっしゃ倒してやるぜ!」みたいな感じでエンディングです。
上映時間が90分間と割と短めな作品なんだけどヒヤヒヤするシーンが多すぎてちょうど良い長さだと感じました。
いかんせん気の抜けるシーンが一切ない。クリーチャーが出てくるシーンは当たり前に緊張するけど、それ以外でも音をたてるだけでピンチになるから日常のシーンですら子供たちが音をたてないだろうかとすごくドキドキしてみてました。
物が落ちたりするだけで館内に大音量が流れますからね。ビビりな私は音が鳴るたび「ビクッ」としてました。
緊張と緩和というよりは緊張と緊張といった感じでビビりな人にはけっこうきつい映画だと思います。(自分含め)
「ちょっとここ設定甘くない?」みたいなところもありましたがくぎ付けになって最後まで見てしまったので設定が新しい面白い映画だと感じました。
彼氏彼女がビビりかどうか検証するために非常に有効な作品です。ぜひご覧ください。